
今回紹介するK邸は、弊社が購入した築40年の古い物件を大幅リフォームした住宅です。広い敷地にゆとりある建築面積という、元々のポテンシャルを活かした4LDKの間取りは、各空間の広さはもちろん、現代的な住み心地を実現する動線や収納など、さまざまなアイディアを投入することができました。暮らしの中心となる1階のLDKは、かつて3間構成になっていた1階居間部分(和室)のうち、南側の2間分を使って19帖の広さを実現しました。そんな広さとともに、このリビングの大きな特徴となるのが、壁一面分を丸ごと利用したリビング収納です。構造上外すことのできない柱と、その柱に支えられていた床の間分の奥行きを生かすべく考えた、一見、隠し部屋風のユニークかつすっきりした収納空間で、リビング収納の両側に設けた引き戸からウォークスルー可能な便利機能も持たせてあります。また、旧台所の一部分を使ったパソコンコーナーなど、団らんや寛ぐだけの空間から、収納や仕事、勉強にも使える拡張性を持った新しいタイプのリビングに生まれ変わりました。また内装のリフォームに留めた隣接の和室は、リビングに面した建具を空間アクセントとしてあえて残しているのもポイントです。
そしてもうひとつの見どころが、台所のあった場所に新設した洗面浴室です。特に周りを囲む廊下と回遊スタイルで繋がる洗面脱衣室は、キッチンとの動線もスムーズで、家事のほとんどがこの回遊動線の中で済ませられる設計も自慢です。また、この廊下と通じる半屋外の物干しスペースは、旧浴室のあった場所を仕立て直したもので、機能面だけでなく、外観上のアクセントにもなっています。リフォーム以前から2つの和室に洋室1と、独立した3つの部屋があった2階部は、今のライフスタイルに合わせて、洋室2、和室1に変更。昔ながらのシンプルな構成の2階部ですが、各部屋とも十分な広さと陽当たりで、リフォームならではの醍醐味を感じるところです。
これから家具類を搬入して、そろそろ入居というタイミングでこの家のオーナーになっていただいた、Kご夫妻にお話をうかがいました。「全体的な広さはもちろん、キッチンやバスルーム周りのスッキリした動線が気に入った」というご主人に対し、「キッチンのパントリースペースが嬉しい。リフォームならではのゆとりを感じます」と奥さま。実際の暮らしの中での新たな発見や、使い心地の再確認など、ご夫妻のフィードバックを楽しみにしています。
収納内には備え付けの棚もあり、例えば「ミニ書庫」にするなど、目的を持った収納にも使える。
回遊式という機能性はもちろん、洗濯機や収納を配置してもゆとりのある広々としたワーキングスペース。
回遊廊下と連動する使いやすさ。深い屋根に守られた物干しスペースなので、山陰の不順な天候とも相性が良い。
お子様の校区ということもあり即決していただきました。K様には物件エリアだけでなく、収納面などリフォーム内容も気に入っていただき、うれしい限りです。今回の建物は元々の状態も良かったので素敵なリフォーム物件となりました。広いお部屋でお子様たちが遊びまわる姿が目に浮かびます!