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リフォームが進行中(取材時)の母屋と同じ敷地内に、ご自分たちの住まい(Doハウス)を一足先に完成させた、施主・Kご夫妻。そんな新居K邸は、ご両親の住む母屋に対して、「離れ」としての役割を果たすためのアイディアを凝らした機能的な家づくりが特徴です。
「当分はこの家に住みますが、子どもが大きくなる頃には、私たちが母屋に移り、両親がこの家に暮らす予定」というご主人。こうした明確なコンセプトのもと、玄関や動線をコンパクトにまとめ、生活空間(部屋)を広く取った人気のモデル「875」をベースに、将来的には1階だけで暮らせる、平屋生活スタイルを念頭に置いた変更を加えました。
標準仕様の1階和室をなくして、LDKの西隣にベッドルームとして使う6帖の洋間をプラスしました。12.8帖とコンパクトなLDKですが、「キッチンにはかなりこだわった」と奥様が選んだタカラ製を配置したキッチンは、コンポーネントで揃えた背面収納との一体感もあり、一層機能的な仕上がりです。特にキッチン立ち上がり面のダイニング側までホーロー素材になっており、やんちゃ盛りのお子様が落書きしても安心。さらに壁いっぱいにマルチ収納まで備える優れものです。
すっきりコンパクトな玄関はそのままに、リビングと洗面脱衣所のどちらにも直接アクセスできる2WAYスタイルは、外遊びで汚れて帰ってきたお子様が洗面浴室に直行できるよう考えられたものです。その脱衣所も室内物干しができる余裕の3帖サイズ。さらにトイレも広々としているのもK邸の特徴ですが、これもご両親が高齢になられたときの快適性を考えられた証です。
また階段下やリビング等、1階部に収納を集中させるのもK邸ならではで、ひとつひとつの容量もビッグサイズで物が増えても安心です。
そんな1階部に対して、「平屋的な暮らしを重視したので、2階はフリースペース的にした」とご主人。お子様が大きくなる頃には母屋で生活するため、あえて子供部屋も作らず、ご主人のご姉弟が里帰りしたときの部屋として考えられていたりと、将来を明確に見据えた家づくりがK邸の大きな魅力です。
使いやすい設計の空間自体も気に入っていますが、調味料やコップなど、日常的に使う物をまとめておける、キッチンの立ち上がり天板下の収納が気に入っています。奥行きがたっぷりあるので、収納力もかなりなものです。
南と東の2面に設計した掃き出し窓のおかげで、コンパクトなリビングながらも明るさも開放感たっぷりです。とくに東側の掃き出しは母屋の庭と連動しているので、家族のコミュニケーション用としても便利に使えますし、いずれは広いウッドデッキを考えていて、すでに電気の配線も済ませてあります。
3帖分と広さにも余裕があるし、部屋干しツールなどの機能性も助かります。トイレ同様、高齢になってからの使いやすさを考えてあるので、そのあたりも気に入っているポイントです。
立派な和風の母屋の隣に離れを建てられるということで、並んで建った時のバランスが悪くならないよう、屋根の形状を標準から変更しました。それにより、違和感なく立ち並ぶ形にできたと思います。
間取りは、限られた面積の中で一つ一つの部屋の広さよりも、1F に寝室を配置する等、使いやすさを重視した形になっています。外観のデザインや統一性も含め、K様ご家族に気に入っていただけたら嬉しいです。